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はじめまして、みなさん!リバネスの倉持麻衣子です!
私事ですが、先日私の姉が女の子を出産し、めでたく『おばさん』になりました!生まれたばかりの赤ちゃんが母乳を飲む様子を見ていたら、改めて私たちは哺乳類なんだなぁと実感しました。自分の血肉を母乳として我が子に分け与えて育てるお母さん、偉大です!(哺乳類万歳!!)
ところで、哺乳類の基本は母親の体脂肪でつくったミルクを子に与えることにありますが、この世界には哺乳類以外にも、子どものためにミルクを出しちゃうというすごい生物がいることをご存じでしたか?しかもお母さんだけでなくお父さんもミルクをつくることができるのです!いったいどんな生物でしょうか?やっぱり珍しい動物なのかな?それとも意外と身近にいるのかな?
実は、その生物は普段からみなさんの身近にいるあいつら、そう『ハト』。そしてピンクの体色としなやかなフォームで有名な『フラミンゴ』などの鳥類なのです!彼らの哺乳類との違いはどこにあるのでしょうか?
今回は、知っているようで、意外と知られていない、ちょっと気になる彼達について、迫っていきたいと思います!
●ピジョン・ミルクってなんのこと??
ハトが出すミルクは、『ピジョン・ミルク』と呼ばれています。鳥の食道には「そのう」という、餌などをためておく袋状に部分がありますが、ここに血管が集まって、消化に良い脂肪たっぷりの濃厚でチーズのようなミルクを出します。ミルクは、体内から『プロラクチン』というホルモンが分泌されることで、生産が促されます。そしてオスのハトは、ヒナの鳴き声を聞くとプロラクチンが分泌され、ミルクを出すようになっているのです。このピジョン・ミルクは哺乳類の乳とよく似た成分で、ハトの幼いヒナは、これを親鳥から口移しで飲ませてもらい、すくすくと育っていきます。えさを与えているように見えるあの光景も、実はミルクを飲ませているのかもしれません。
●真っ赤なフラミンゴ・ミルク!?
さらにハトのほかにも、ミルクを出す鳥がいます。それは「フラミンゴ」。動物園などでよくみかけることができますが、野生では、アフリカや南ヨーロッパ、中南米の塩湖や干潟に生息しているピンク色の鳥です。フラミンゴは塩湖やアルカリ性の湖といった特殊な環境に適応していて、普段は水中の藍藻(光合成を行う細菌)や小動物を食べています。 そのフラミンゴの出すフラミンゴ・ミルクは、ピンク色の体色に似つかわしい(?)真っ赤な色をしています。また、ハトと同じように、オスもメスもこのミルクを出すことができます。正確には、生後7カ月頃からミルクを出せるようになり、若鳥は仮親になれるそうです。すごいですね!
ところで、どうしてフラミンゴのミルクは真っ赤な色をしているのでしょうか?
●ミルクの色は羽の色?
フラミンゴの羽根が赤いのは、餌である藍藻がもつ栄養素、カロチン(ビタミンA )のためです。カロチンやビタミンAは、私たちが食べる食品の中では、ブルーベリーや緑黄色野菜に多く含まれる色素を持つ栄養素で、脂肪に溶ける性質があります。そのため、フラミンゴの脂肪はそれらが溶けて、オレンジ色をしています。実は、フラミンゴの羽根の色はもともと白色なのです。ちなみに、私たちが普段食べているサケも、本来ならば白身魚なのですが、餌としてカロチンを含んだ藍藻を大量に食べているため、身がオレンジ色に染まっています。
ミルクというものは、哺乳類でも鳥類でも、血液中の脂肪やタンパク質などの成分をこしてつくられています。だからフラミンゴの赤く染まった脂肪からできるミルクは赤色をしているのです。また、このミルクが赤いもうひとつの理由は、1%ほどの血液が混じっているからです。血液も、ヒナにとっては重要な栄養分なのです。
そうすると、フラミンゴがヒナにミルクを与えているうちに、おもしろい現象が起きてきます。どうなると思いますか?ピンク色の親鳥が白色のヒナにミルクを与えていくと、ヒナは赤いミルクをもらってどんどん赤くなり、かわりに両親は栄養素を奪われて、薄いピンクに変わっていくのです。う~ん、すごい!
●進化した鳥類
ユニークなミルクを出す鳥達、いかがだったでしょうか?
進化とは、長い年月をかけて生き物が世代を繰り返して変化することを指します。今回ご紹介した、ハトやフラミンゴは鳥類の中でもより進化した鳥です。彼らは生まれたばかりで目も開いていないヒナを一人前になるまでしっかり育てることで、多くの子孫を残す生き残り戦略をとっています。そのため子育てにはオスも加わり、さらにはヒナを確実に育てるために、消化の悪い餌のかわりにミルクを出すようになったと考えられています。なんだか、そこに生き物の強さを感じますね。私たちのすぐそばで、鳥達は生き抜くために進化し続けているのです!
参考文献
ポケット図解「進化論と生物の謎がよ~くわかる本」 夏緑著 昭和システム社出版
「鳥のからだと構造、動物たちの地球」 森岡弘之著 朝日新聞社出版