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冬になると猛威をふるうインフルエンザ。その予防にはワクチンの注射が有効だといわれていますが、注射が苦手だったり、病院に行くのが面倒だったりで、ついつい後回しにした結果、見事インフルエンザにかかってしまった…なんていう経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。そんな方にうってつけの新しいワクチン接種法が開発されました。
7月18日に、アメリカの医学誌ネイチャー・メディシン(電子版)で発表された論文によると、細かい針が多数ついたパッチを皮膚にはるだけで接種できるインフルエンザワクチンを、アメリカ ジョージア工科大などの研究チームが開発し、動物実験で効果を確認したということです。
針は、皮膚に刺さると数分で溶け、ワクチンが生体に吸収されます。実用化すれば、自分でも接種できるようになる可能性があるそうです。また、病気の予防のためだけでなく、定期的に注射をうつ必要がある方々にとっても注射の負担を軽減させる画期的な技術となりえるでしょう。
いつかは「予防注射」という言葉自体がなくなっていくのかもしれないですね。
参考:論文のアブストラクト(英文)http://www.nature.com/nm/journal/vaop/ncurrent/abs/nm.2182.html
人間の世界では「女の子に泣かれると、どう対処すればいいのかわからない。」という男子が多いですが、マウスの世界では、逆にオスの涙がメスを惑わせているようです。東京大学の東原和成教授らが7月1日付の英科学誌ネイチャーに発表したところによると、オスのマウスの涙には、メスのマウスの鼻にある器官、鋤鼻(じょび)器官に作用し、オスの交尾を受け入れるよう促す性フェロモンが含まれているということがわかりました。これまで、オスの尿に含まれている物質が性フェロモンだと考えられていましたが、今回研究者らは、メスの鋤鼻器官で感知される物質から、オスの涙腺から分泌される物質(ESP1)を新しく探し出しました。
まず、マウスのメスはオスの尿から発せられるにおいを感知してオスとの距離を縮め、オスと接触すると顔と顔をくっつけてすり合わせるようにします。この時、オスの涙から出たESP1がメスの鋤鼻器官を刺激することによって、メスは相手がオスであると認識し、交尾を受け入れる体勢になるのです。
また、マウスの種類によってESP1の分泌量が異なっており、実験用に飼育されている種類のマウスより、野生で生きる種類のマウスの方がたくさん分泌していました。野生では交尾の機会が少ないため、ESP1をたくさん分泌することで、交尾の確率を上げているのではないかと、考えられています。
マウスの世界では、野生の環境で生きるマウスの方がモテているのですね。
参考: 東京大学農学生命科学研究科プレスリリースhttp://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/topics100701.html
もうね、なにがすごいって。情報記憶技術はどこまで進化する気ですかって感じですね。
東京大学大学院理学系研究科化学専攻の大越慎一教授率いる研究チームによると、
ブルーレイの200倍もの情報を記憶できる素材を発見したとのこと。
5月23日付けの科学雑誌『nature chemistry』によると、
3個のチタン原子と5個の酸素原子を結晶化させた「ラムダ型五酸化三チタン(λ-Ti3O5)」なる物質が、そのうわさの新素材である。

※図は、東京大学プレスリリースより転載
東京大学のプレスリリースによると
この物質は、光を当てると金属的な性質(λ-Ti3O5)から半導体的な性質(β-Ti3O5)へと変化する。その逆もまたしかりなのだそう。
そもそも、半導体で情報を記憶するってどういうことだろ。
記憶装置としてよく知られているのは、光学と磁気、そして半導体の技術。
半導体メモリでは、半導体でつくられた集積回路に情報を入れ込む。そのなかの、”0”か”1”の情報を蓄える部分を「メモリセル」とよび、電気を流すことによって電位を調節して情報を書き込んでいくのです。
とてつもなくたくさんの小部屋がある大きな家に、1人ずつ入居していく感じだね。
最近は、メモリの高機能・多機能化がすすんでいるため、このおおきな家がニ階建てや三階建て、地下室付きになったりするのだそうです。
この家を建てる素材として、λ-Ti3O5が使えるかもしれない。
ブルーレイディスクでは、ゲルマニウムやテルルなどのレアメタル類を使わないといけなかったので、1枚10万円なんてべらぼーに高い値段がついていた。
けど、λ-Ti3O5に使われているチタンも酸素も安価に手に入れられるものだし、合成方法もとてもシンプル。そのため、1/10の価格に押さえられると予想されている。
実際の社会でどう使われるのか、そこまで考えて技術開発は行われているんですね~。
世界で初めて、人工的に作ったDNAで増殖する人工細菌が誕生しました。
細菌の全DNA配列(ゲノム)を人工的に合成し、別の細菌に移植したところ、移植を受けた細菌は人工ゲノムによって増殖したと、J・クレイグ・ベンター研究所(米メリーランド州)が2010年5月20日付の米科学誌『サイエンス』に発表しました。
研究ではまず、牛の感染症を起こす細菌「マイコプラズマ・ミコイデス」のDNA配列を調べ、この情報に基づき、「ミコイデス」のゲノムの断片を化学合成しました。次に、この断片を大腸菌などに導入して遺伝子組み換えでつなぎ合わせて人工ゲノムを作りました。完成した人工ゲノムを、よく似た細菌「マイコプラズマ・カプリコルム」からDNAを除いた「入れ物」に移植したところ、「カプリコルム」が人工ゲノムの作用で、「ミコイデス」のタンパク質を作るようになったということです。
研究チームは今後、この方法を用いて、あらゆる生命体を動かしている基本的な仕組みをさらに深く理解し、燃料の製造や有毒廃棄物の分解といった特殊な機能を備えた細菌を人工的に作りたいとコメントしています。 今回人工的に作られたのはDNAのみで、細胞膜やその他の細胞小器官は「カプリコルム」のもの。完全な人工の細菌が作られるにはまだ時間がかかりそうですが、合成生物学の分野の新たな一歩となるでしょう。
YOMIURI ONLINEより
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20100521-OYT1T00059.htm
サイエンスの要約(英語)が読めます。 http://www.sciencemag.org/cgi/content/abstract/science.1190719
夏のレジャーに欠かせないのが「虫よけスプレー」ですね。しかし最近、虫よけスプレーに含まれる虫よけ成分「ディート(DEET)」の効かない蚊が出現し、その性質は子孫にも伝わることが判明しました。
ディート(ジエチルトルアミド)は、植物の化学成分の研究をもとに開発され、病気を媒介するカやダニなどを寄せ付けない効果を発揮します。なぜディートが虫よけの効果を発揮するのかは、詳しくは解明されていませんが、今回の研究チームの一員で、イギリスにあるロザムステッド農業試験場の化学生態学者ジェームズ・ローガン氏によると、蚊のメスが産卵のために必要な血液を狙っている時期には、逆に、普段の食物である樹液や花の蜜など、植物のにおいに対して反応しなくなる性質を利用しているといいます。そのため、ディートのにおいがする人を、メスの蚊は植物であると勘違いして、産卵期の蚊が寄ってこなくなるそうです。
しかし今回の研究で一部のネッタイシマカ(学名:Aedes aegypti)が、ディートの虫よけ剤を塗った人からも、塗っていない時と同じように吸血するようになったと判明しました。ネッタイシマカはデング熱や黄熱病を媒介する種です。調査の結果、遺伝子の変異により、蚊の触角にある感覚細胞がディートを感知しなくなっていたことがわかりました。そしてこの変異型同士で繁殖が進むと、ディートが効かない蚊の比率が一世代で13%から50%へ増加したといいます。ただし今のところ、ディートが効かない蚊の交配相手はほとんどが従来型で、しかも大量に存在するため、心配する必要はないと、ローガン氏は語っています。
蚊が「人を困らせてやろう」と考えているわけではないのでしょうが、自然と蚊自身、有利な性質を身に付けていくものなのですね。
ナショナルジオグラフィック日本語版より http://bit.ly/SBS100518
この研究結果は「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌オンライン版に5/3付けで掲載されています。