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「真菌」という言葉、みなさんご存知でしょうか?カビの仲間を指し、味噌、しょうゆ、パンやビールなどをつくる際に用いられる麹菌や酵母も「真菌」の仲間です。その一方で、感染による健康障害を引き起こす種類の真菌も存在するのです。
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「未確認飛行物体、UFOを見たんだよ!!」
ある日、友達にそう告白され、胸ぐらを掴まんばかりの勢いで逼られたあなた。
さて、そんな彼に対し、あなたならどう切り返しますか?
選択肢1:「UFOなんて、そんなバカな…。だいじょうぶかおまえ」と、冷静に言ってみる。
選択肢2:「それは、アメリカが開発している戦争兵器だよ。アメリカ政府はそれをカモフラージュするために、UFOと名付けてメディアを操作して国民を騙しているんだぜ」と、メディアからの受け売り知識を披露してみる。
選択肢3:「…じ、じつはぼくも、、昨日の帰り見てしまったんだよUFO!!」と、つられてカミングアウトする。
八本足をもつ火星人や頭でっかちで顎がほそい銀色のエイリアンなど、地球以外の惑星系に住み私たちと異なる進化をとげた生命体について、私たちはありとあらゆるテレビの特番やSF映画を通じて想像力を膨らましてきました。それは、ある種の憧れにも近い感情と言えるのかもしれません。
しかし今日は、そんなSFではない、けれども限りなくなにか可能性を感じさせる、とある惑星にまつわるお話です。
宇宙科学者が絶賛する“大発見”のはじまり
2007年4月25日、地球の約1.5倍ある惑星が新たに発見されました。
地球から約20光年 (200,000,000,000,000km)離れたところにあり、直径は地球の1.5倍、重さは5倍ほどありました。
この惑星を発見した、チリにあるヨーロッパ南天天文台(ESO)に設置された直径3.6mの望遠鏡には、HARPS(高精度視線速度系外惑星探査装置)と呼ばれる光のわずかな変化を分析する装置がついています。太陽のような恒星のまわりを公転する惑星が存在すると、その惑星の重力に恒星が引っ張られ、星の光が少しだけ揺れます。 HARPSはこれを見逃しませんでした。光の揺れをキャッチしたHARPSのデータを分析した結果、恒星「グリーゼ581c」のまわりを回る惑星「グリーゼ581c」が発見されたのです。
驚くことに、この惑星には液体状の水が存在し、生命体がいる可能性が高いというのです。
どうして水があると、生き物がいる可能性があるの?
地球のことを考えてみましょう。
約35億年前、海の中で最初の生命が誕生したと推測されています。
一説には、海底火山の高温で硫化水素を大量に含むガスが飛び出す噴火口付近で、さまざまな原子や分子が熱せられた、すぐそばにある深海水によって冷めたりすることで化学結合が起こり、最初のアミノ酸が合成されたと言われています。
そして、私たちのからだの約60%は水で出来ており、からだ中に酸素や栄養を運び、様々な化学反応の場として使われています。水は、生き物にとってなくてはならない存在なのです。
グリーゼ581cは地球とおなじ水の惑星
コンピュータでシミュレーションしたグリーゼ581cの表面は、海によってすっぽり表面を覆われている可能性があるという。グリーゼ星の大気温度は 0℃から40℃で、水が液体で存在できるちょうどいい具合。
私たちが住む太陽系では、金星のように太陽の近くを回る惑星だと表面温度が高すぎてしまい(平均464℃)、水があっても蒸発してしまいます。逆に火星では、太陽から遠すぎて表面温度が低すぎてしまい(平均-63℃)、水は凍ってしまいます。そして、そんな温度下では、生き物のほとんどは生存することができません。
つまり、地球のように、ほどよく太陽との距離を保つことができる惑星であれば、水をちょうどいい温度に保つことができるのです。
このちょうどいい温度になる範囲内を「ハビタブル・ゾーン」と呼んでいます。グリーゼ581cは、グリーゼ581のまわりを回る惑星のひとつであり、このハビタブル・ゾーンの中に収まっています。
そしてグリーゼ581cも地球と同じように、水があり、植物や動物などの生き物が住んでいると考えられているのです。
これまで多くの惑星が発見されてきましたが、そのどれも土星のようにガスが主成分で地面がないものばかりでした。この発見は、宇宙には地球と同じ状況下にある惑星が他にもあることを裏付ける、とても画期的なすばらしい出来事なのです。
200,000,000,000,000kmとなりにあるグリーゼ581cには、私たちの仲間がいるかもしれません。
これからは、もしUFOを見たという友人がいたらこう言ってあげるといいでしょう。
「宇宙人はいるさ。そいつはグリーゼ581cから来たやつかもしれないよ」ってね。
救急車がこちらに向かって近づいてくるときは高い音の「ピーポーピーポー」だったのが、あなたの目の前を通り過ぎた途端、間延びした低い音に変わってしまう――。
みなさんは、こんな経験をしたことはないでしょうか?このような現象は「ドップラー効果」と呼ばれ、サイレンの音が「波」であるために起こります。声を出しながらのどに手を当てると振動が伝わってきますよね。
このことからもわかるように、サイレンに関わらずすべての音は「振動の伝わり」、すなわち「波」なのです。
「ドップラー効果」とは、「波」の発生源が近づいてくるときには波長が短くなって、発生源が遠ざかっているときには波長が長くなる現象のことです。音の波長が短くなるとより高い音に聞こえ、波長が長くなるとより短い音に聞こえるため、救急車が自分の場所に近づいてくるときと遠ざかっている時ではサイレンの音の高さが変化して聞こえるのです。
ドップラー効果はオーストリアのドップラー(Doppler)さんによって160年以上も前に発見された現象で、実は最先端の研究でも利用されています。その中のひとつに、第2の地球を発見しようという試みがあります。
いったいどうやって見つけるのでしょうか?
みなさんも知っているように、地球は太陽系の中の惑星のひとつです。一方、夜空に輝く星のほとんどは、太陽と同じ「恒星」と呼ばれる天体です。さらに、恒星の一部の周りにも太陽系と同じように惑星が存在していると考えられています。
そんな無数に存在する夜空の星(恒星)の中には地球とそっくりな惑星が周っている星があったとしても不思議ではありません。
この太陽系の外の地球にそっくりな惑星を発見しようする試みが「第2の地球探し」です。しかし、あるひとつの厄介な問題があるために、最近までなかなか進展することができませんでした。
その問題とは、「恒星と惑星では明るさが極端に異なること」でした。
太陽などの恒星と違って、惑星は基本的には自分で輝くことができずに恒星の反射光で光を発しています。このため、恒星の光に比べて惑星の光は100億分の1の明るさしかありません。その結果、望遠鏡で見たときに明るい恒星の光が邪魔で惑星の姿を見ることができないのです。
この問題を見事に解決してくれたのが、ドップラー効果でした。
このドップラー効果を利用した方法では、恒星の光のみを観測することによって間接的に惑星を発見することができます。
なぜこのようなことができるのでしょうか?
惑星は恒星の引力によってその周りを公転していますが、惑星の引力による影響で恒星もわずかですが揺らぎが生じます。そのため、恒星は私たち(地球)に近づいているときと遠ざかっているときができるのです。すると、恒星が発する光も波であるためにドップラー効果が起きて、(地球)に近づいているときは波長が短くなり、遠ざかっているときには波長が長くなります。
地球で恒星の光を観測すると、その波長は短くなったり長くなったりをくり返すことになります。このくり返し1サイクルにかかる時間を測れば、惑星の公転周期(恒星の周りを1回転するのにかかる時間)を推測することができます。
また、重い惑星ほど引力が大きくなり、恒星の揺らぎが大きくなります。恒星の揺らぎが大きいほど波長の変動幅も大きくなるため、この変動幅を測定すれば、惑星の質量を推測することができるのです。惑星の基礎情報である公転周期と重さがわかれば、どのような種類の惑星なのかを推測でき、どれほど地球に似ている惑星なのかも判断することができます。

スイス・ジュネーブ天文台のメイヤーとケローズはこの方法を使い、1995年に太陽系外の惑星を世界で初めて発見しました。このときに発見された惑星は木星サイズの巨大惑星で公転周期が数日という、太陽系にはない新しいタイプの惑星だったのです。
その後多くの望遠鏡でこの方法による太陽系の外の惑星の発見が続き、現在では400個ほどの惑星が発見されています。また、他の惑星観測の方法も徐々に確立されて、いくつもの惑星が発見されています。
発見された惑星は、今のところ地球よりも10倍以上重いものに限られていますが、
このまま観測技術が向上していけば、地球にそっくりな惑星が発見できる日もそう遠くはないでしょう。
このように、ドップラー効果などの身近な現象を利用して、未知の世界に挑んでいる最先端の研究はたくさんあります。
みなさんも身の回りの見落としがちな不思議な現象に目を向けてみると、まだ誰も知らない未知の世界を明らかにすることができるかもしれません。
(小松 智彦)
<参考文献>
1. M. Mayor and D. Queloz. A Jupiter-mass Companion to a Solar-type Star. Nature, 378, p355-359 (1995)
2. 井田茂, 佐藤文衛, 田村元秀, 須藤靖. 宇宙は地球であふれている. 技術評論社(2008)
JR東日本の京浜東北線、中央線、山手線(一部)の車両モニターで放映されている科学番組『知ってるぅサイエンス』
星は大きく分けて2種類、惑星と恒星です。
「水の惑星」と称されるように、私たちが住む地球は惑星と呼ばれています。
一方、夜空に輝く星のほとんどは恒星。
なぜならば、恒星とは、自分自身で光を放つことができる星だからなのです。そしてこの恒星は、2つ以上の連星として誕生していきます。
2009年11月、ハワイにある大型望遠鏡「すばる」を使って、誕生間もない双子の星「連星」のまわりを、大量のガスやちり状の円盤が取りまく様子を世界で初めて観測することに成功しました。
観測したのは、へびつかい座の方向にある連星「SR24」。2つの星を取り囲む原始惑星系円盤、円盤どうしをつなぐブリッジ構造、さらには円盤から伸びる渦状の腕が観察されました。この渦状の腕を通して、外部から惑星の材料となる物質が供給され、ブリッジ構造を利用して円盤から円盤へとその物質の受け渡しが行われることが分かりました。
実は、太陽も恒星のひとつ。生まれたばかりの太陽の周りにはガスや塵が円盤状に存在し、そこから地球などの惑星が生まれてきたと考えられています。
このガスや塵のかたまりこそが、惑星の生まれる重要な現場なのです。
まだまだ宇宙はナゾが多いのですね。
恒星の誕生のしかたが解明されることで、地球を含む太陽系全体を理解することにつながっていくことでしょう。

